約9年振りに満を持しての新作発売となった格闘ゲームの人気シリーズ『鉄拳8』(Tekken 8)。
グラフィックエンジンもアンリアルエンジン4から5(UE5)へステップアップした事でグラフィック的にも順当な強化を果たしているのでフリーカメラでの観察し甲斐もあるというもの。
というわけで今回はソウルキャリバー並に見応えのありそうな鉄拳8の世界へダイブしてみたいと思います。
もくじ
鉄拳8はウルトラワイドにネイティブ対応!
鉄拳8は格闘ゲームとしては珍しくネイティブにウルトラワイドモニターに対応しています。(HUD表示は16:9)
フリーカメラ化と直接の関係はないものの、ウルトラワイドモニター使いにとっては画面全体を使ってよりダイナミックな構図での撮影が可能になるので嬉しい誤算といったところでしょう。
UUU
Universal Unreal Engine 4 Unlocker
元々はアンリアルエンジン4製のタイトルをフリーカメラ化できるツールとして公開されたUniversal Unreal Engine 4 Unlocker(以下:UUU)。
ツールの製作者であるOtis_Inf氏は既にアンリアルエンジン5版をリリース済みです。
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『Universal Unreal Engine 4 Unlocker』PCゲーム用カメラツール
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UE5版をダウンロードしよう
Unreal Engine 5版に関してはUE4用に開発されたUUUでは動作しません。
UUUの製作者であるOtis_Inf氏が開発済みのUE5用UUUを別途ダウンロードする必要があります。
ただしPatreonのサブスク支援者限定配布となっているので使いたい場合は6$/月からの支援に参加しましょう。
以下に紹介するリンクは海外サイトです。
リンク先への移動、支払い、ツールのダウンロード、導入は自己責任でお願いします。
サブスク支援に関してはこちらの記事で紹介済みです。
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【フリーカメラ】製作者を支援して最新版をダウンロードしよう【UUU】
続きを見る
上記Patreon内Otis_Inf氏のページでUniversal Unreal Engine 5 Unlocker (UUU) v5.1.0 RTMの記事を探しましょう。
UUU_v5xx.zipをクリックして任意の場所にダウンロード、解凍しましょう。
※バージョンは時期により異なっている可能性があります。
ARKのゲームクライアントに干渉させる為に
解凍して出てきたIGCSClient.exeを右クリックしてプロパティを開き、
互換性タブから「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェックを入れておきましょう。
ご利用はオフラインで
鉄拳8は競技性の高いオンライン対戦ゲームです。
オンライン状態でUUUのような外部ツールを使用した場合にどのようなしっぺ返しがあるかわかりません。くれぐれもオフライン環境でのご利用を心掛けて下さい。
またしてもMSI Afterburner
パルワールドでは問題無かったので「もしかしてUE5版は大丈夫になっているのか!?」と期待したのですが、残念ながら鉄拳8ではMSI Afterburnerの競合問題が出てしまいました。
起動したままでは肝心要のフリーカメラをオンにするInsertキーが効かなくなっていたので、鉄拳8の起動前にMSI Afterburnerは切っておくことをおすすめします。
※この問題は私だけのおま環な可能性もあります。
使い方
管理者として実行
ダウンロードしたUUU_v5xx.zipを解凍して適当なフォルダに展開しましょう。
UUUが他のプログラムに干渉する為にはUUUを「管理者として実行」する必要があります。
IGCSClient.exeを右クリックしてプロパティを開き、互換性タブから「管理者としてこのプログラムを実行する」にチェックを入れて適用しましょう。
適用できたらIGCSClient.exeを実行します。
UUUのウィンドウを開いた状態で鉄拳8を起動します。
鉄拳8を起動した状態でUUUのGame process to inject into部分のSelect...(画像①)をクリックしましょう。
実行中のプログラムが並ぶので鉄拳8のそれを選択してSelectを押しましょう。
あとはInject DLL(画像②)をクリックすると鉄拳8にUUUが読み込まれます。
操作と挙動
Insertキーでフリーカメラモード
Insertキーを押せばフリーカメラモードに入る事ができます。
フリーカメラモードがONになった後はキーボードならばテンキーや十字キーで移動、マウスでカメラの回転ができますが、ゲームパッドによる操作も便利です。
FPSのゴーストモードのような操作だと捉えて下さい。
DeleteキーでHUD消去
Deleteキーを押せば体力ゲージやプラクティスモード中のHUDも丸ごと消去する事が可能です。
テンキー0で時間停止
テンキーの0を押すとゲーム内の時間が停止します。
もちろんオフラインモードのみの確認になります。時間停止に限った事ではないですがオンラインでフリーカメラ機能を使うのは控えましょう。
その他気になる操作は
上記3つを押さえておけば後は直感的に操作出来ると思いますが、操作方法の確認や変更を行いたい場合はUUUウィンドウ中のKey bindingsとGamepad button bindingsタブでキーボードとゲームパッドのキーバインドをそれぞれ確認する事ができます。
被写界深度をオフに
鉄拳8は試合中は問題無いのですが、試合開始前の登場シーンや勝利演出時には被写界深度が効いているのでカメラを寄せるとピンボケしてしまいます。
ゲーム中のグラフィック設定には項目がありませんがアンリアルエンジン製ゲームはEngine.iniファイルを編集する事で設定の変更が可能です。
この方法はVRゲームクエスト様の記事を参考にしています。
Engine.iniの格納場所はゲームタイトルによって多少異なるようですが鉄拳8の場合は
製品版
C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Local\TEKKEN 8\Saved\Config\Windows
体験版
C:\Users\(ユーザー名)\AppData\Local\TEKKEN 8 Demo\Saved\Config\Windows
に格納されています。
これをメモ帳などで開き、出てきた記述の一番下に
[SystemSettings]
r.DepthOfFieldQuality=0
と追記しましょう。
保存したら完了です。
次に鉄拳8を起動したら登場シーンや勝利シーンでも被写界深度が適用される事なくカメラを寄せてもくっきり見えるようになっていると思います。
まとめ:アレコス作りも捗る?
というわけで今回もUE5版UUUは問題なく動作してくれました。MSI Afterburnerとの競合問題が再発(?)してしまったのが少しだけ残念ポイント。とはいえあらかじめ閉じておけばなんの問題もなく、使用していない方にとってはそもそも無関係なので些細な障害と言えるでしょう。
鉄拳8はSteamで体験版も公開中なので諸々を無料で試してみたい方はそちらを検討してみましょう。
繰り返しになりますが、製品版はもちろんオンライン対応で競技性の高いゲームです。オンラインでのツールの使用は控え、用量用法を守って正しく撮影を楽しみましょう。
エンジョイ!
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