PCパーツ レビュー

【5700Xvs5800X3D】コスパvsロマン。キャッシュの活きる場面はどこなのか?

2023年5月8日

zen4が市場に出回る現在もこなれた価格面から売れ筋で上位に食い込むryzen7 5700Xさん。

省電力性とそれに伴う低発熱な扱いやすさが売りですが、zen3CPUの中で考えるとクリエイティブ用途に優れる5900Xやゲーミング特化の5800X3Dなど、コスパでは負けないもののパフォーマンスで考えると魅力的な兄弟が(そちらの価格の下落もあり)同じく売れ筋上位に食い込んできています。

というわけで今回はゲーマーのためのCPUであるryzen7 5800X3Dと比較してどうなのか?追加2万円払う価値はあるのか?やっぱり5700xはゲームで惨敗してしまうのか?その辺を今更ながら確認していきたいと思います。

 

※この記事にはプロモーションが含まれています。

前回の検証では

前回はRadeon 7900XTXでグラボを揃えつつi7 6700Kとryzen7 5700Xでここ8年ほどでのCPUの進化を検証しました。

ハイエンドグラボがあればCPUはそこそこで良い?【6700Kvs5700X】

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検証環境

今回比較するスペックはコチラ。

CPU AMD Ryzen7 5700X AMD Ryzen7 5800X3D
マザーボード MSI MAG B550 TOMAHAWK MSI MAG B550 TOMAHAWK
メモリ PC4-25600 DDR4-3200 32GB×2 PC4-25600 DDR4-3200 32GB×2
CPUクーラー DeepCool AK400 DeepCool AK400
GPU ASUS TUF-RX7900XTX ASUS TUF-RX7900XTX
電源 Corsair 1200W Corsair 1200W
OS Windows11 64bit Pro Windows11 64bit Pro

GPUがRadeonなのでどちらもAMD Smart Access MemoryはOnにしています。

ベンチマーク【5700Xvs5800X3D】

CINEBENCH R23

まずは純粋なCPU勝負。
シングルスコアでは誤差かな?というぐらいの差で5700Xが勝っていますが、マルチになると(3DVcacheを乗せた代わりに発熱対策でクロックを下げられている)5800x3dにすら負けてしまいます。
これは3DVcacheの影響ではなく5700xの電力が抑えられている事が原因のようです。
(なのでここで勝ちたいだけならPBOなどの設定次第では省電力、低発熱を犠牲に5700xが上回る事も一応可能です)

Time Spy

3DMARKよりTimeSpyの結果がこちら。
ここは5800x3dが上回ってはいるものの差は少なめ。3DVcacheの影響はあまり無いのかなという印象です。

Final Fantasy XIV

FF14暁月のフィナーレベンチマークで最高設定のスコアを計測。
3DVcacheが効くという評判通り、ここはしっかり差をつけてきました。
ただしフルHDでは大差と言えるものの、4KではGPU依存の描画負荷が高まっているせいか差は縮まっています。

Final Fantasy XV

FF15のベンチマークで設定は高画質です。
こちらはFF14より更に描画負荷の高いタイトルなだけあって、フルHDではしっかり差をつけているものの、4Kでは差がとても小さく誤差レベルになってしまっています。

Cyberpunk 2077

描画負荷の極めて高いゲームで有名なサイバーパンク2077。
プリセットウルトラでレイトレーシングはオフでベンチマークのトータルスコアを現したものです。
こちらもやはりフルHDではスコアを大きく伸ばしていますが、4Kでは(おそらく誤差で)5800x3dが負けてしまう横並び状態になってしまいました。

ストリートファイター6体験版

こちらはベンチマークモードは無く、FPS上限も120fpsで少々特殊なのでオマケ程度ですが。
ワールドツアーモードで街中を自由に歩ける状態ではGPU負荷はそれほど高くならないものの、多数のNPCキャラが歩き回るシーンなので5700xでのプレイ中にCPU由来と思われるfpsの低下がありました。

そこで街中で特に重かった上の画像の状態「NPCアリス前(ボシュの背後)から道路側を見て、火吹きパフォーマンスをしているNPCザグルールの方を向いた状態」で平均fpsを計測しました。
画質は最高設定でフルHD解像度での測定になります。

注意点として上限が120fpsなので5800x3dの方はほぼ上限に張り付いてたまに数フレーム落ち込む程度だったので、上限が無ければもっとスコアは伸びていると思われます。
低いときで70fps台まで落ちていた5700xと比べれば明らかなスコアアップしているので、ゲームにおける表示キャラ数の多さでCPUへの負荷がかかるシーンに、純粋なコア数や動作クロックの高さだけでなく3DVcacheが効いていると言える一例となるのではないでしょうか。

まとめ:フルHDやCPU負荷の高いシーンに

というわけでフルHD環境で高fpsを目指す場合と、CPU負荷のかかる多数のキャラが動き回るシーンなどでは高い効果が期待できる一方で、4Kゲーミングの場合には効果が少ない場合も多いという結果になりました。

高fpsのフルHDプレイを考えているならば5800x3d、4Kゲーミングがしたいのであれば5700xを選び浮いた予算(現在の差額だと約2万円)で1ランク高いGPUを購入するというのが予算の使い方としては悪くないのかもしれません。

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