『Xbox Elite ワイヤレスコントローラー シリーズ2』レビュー!
箱コンの最高峰として登場した初代エリートコントローラーを私が購入し使い潰してから幾星霜。
安価な優等生タートルビーチ箱コンなどに寄り道しつつも遂に『Xbox Elite ワイヤレス コントローラー シリーズ 2』を購入しました。
某Amazonレビューではボタンの不具合報告も多数あり、今までの私のように気になってはいるものの購入に踏み切れないでいる方も多いのではないでしょうか。
というわけで初代からの進化点は何なのか?耐久性は?欠点は?先代持ちの観点からレビューを試みます。
もくじ
初代エリコンからの進化点
当然ながら初代エリコンから進化したポイントが何点かあるのでご紹介。
初代からの進化ポイント
- パドルの小型化
- バッテリーは内蔵型に
- 置くだけ充電ドッグ
- スティックの硬さ3段階調整
- トリガーのストローク3段階調整
以下で1つずつ細かく解説していきます。
パドルの小型化
初代に比べてパドルのサイズが小さくなりました。
初代では特に本体グリップを掴む時に邪魔をしていた下側のパドルが短くなった事で多少なりともパドルを装着したまま持ちやすくなったと言えるでしょう。
バッテリーは内蔵型に
これはメリットとも言い切れない部分なのですがバッテリーは初代のパカっと開けて電池や専用バッテリーを積むタイプから内蔵型に切り替わりました。
正直初代で電池や内臓バッテリーを準備するのは面倒だったので無線で運用したい場合には嬉しい変更点です。
ただしこれは有線でやる派から見るとバッテリー無しで軽量化して運用するという使い方が出来なくなるという事でもあるので見方によってはデメリットになりうる部分かもしれません。
とはいえPS4やPS5のコントローラも内蔵型が主流なのでこの変更点は当然ともいえるところでしょう。
置くだけ充電ドッグ
置くだけで充電できる端子が本体裏面に付き、専用の充電ドッグが付属するようになりました。
USB端子は抜き差しを繰り返すと摩耗による劣化なども心配です。たまになら良いのですが無線で使いたいとなると毎日の事になりそうなので尚更ですね。
ケースの背面にはUSBケーブルType-Cを挿す為の穴があいています。家で使うだけという場合もケースをパッドを置く定位置にしてそのまま充電という事も可能。ジッパーだけ閉じないでおけば開閉の煩わしさもそこまで無いので個人的には全然ありだと思います。
それすら煩わしいという場合は充電ドッグだけ取り出して独立して置いておきましょう。
スティックの硬さ3段階調整
アナログLRスティックを傾ける時のテンションが3段階で調整可能になりました。
購入初期状態では最も柔らかい設定になっており、スティックを外して付属の専用工具で中心部分を回す事で硬さを切り替えられます。
最も硬い設定ではXbox360のコントローラ並だそうです。
トリガーのストローク3段階調整
初代では2段階までだったトリガーのストローク(押しこみの深さ)が3段階まで調整できるようになりました。
使い分け方としては個人的な考えになりますが、
・深い設定はレースゲームなど押し込みの調整を要するもの
・中間設定は押しこみの調整は要らないがホールドして効果を発揮するもの
・浅い設定ではデジタルなレスポンスだけで良いという素早く押す事が求められるもの
といった感じでしょうか。
問題・懸念点
さて気になるエリコン2に関しての問題・懸念点がコチラ。
問題・懸念点
- 無線接続は別売り
- ボタンの耐久性
- グリップの摩耗
- パドルが邪魔?
それでは1つずつ詳しく見ていきましょう。
無線接続は別売り
進化点でバッテリー内蔵型になった点を挙げましたが、PCで無線運用する場合には専用のレシーバーまたはBluetoothによる接続が必要になります。
ノートPCならばBluetooth機能を備えている事が多いと思いますが、デスクトップの場合は無い場合も珍しくないのでその場合は別途購入する必要があります。
(使用しているマザーボードのBluetooth機能の有無を確認しておきましょう)
ボタンの耐久性
Amazonレビューで指摘されているのは押したボタンが戻ってこなくなるという致命的とも言える不具合でしょうか。今のところ私の個体で発生はしていませんし、さすがに発売から時間も経過しているのでここは現在のロットでは無くなっていると思いたいところです。
それとは別にボタン自体の耐久性に関して。
開封した最初の段階からTurtle Beachコントローラーと違ってボタンの押し心地は柔らかいです。ここは時間をかけて試していかないとわからない部分なのでもしも早めにヘタってくるようであれば追記で報告していきたいと思います。
一応私は毎日コントローラーでゲームをする人なのでもしも耐久性に問題があれば割と早めに症状が現れるでしょう。
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『箱コン』Turtle Beach RECON CONTROLLERレビュー【おすすめ】
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グリップの摩耗
初代もそうだったのですがグリップ部分は滑りにくいラバー素材です。ですがここが(少なくとも先代では)摩耗ですり減りやすく、特に平らな場所に置いた時の接地面が真っ先に削れていきます。
恐らくですがエリコン2でもこの問題は同様に起こるので気になる方は購入初期段階で対策しておいた方が良いでしょう。テープを貼って保護するのもアレなのでやはりシリコンカバーを使うのが一番でしょうか。
ちなみにタートルビーチコンは接地面がプラなので同様の問題が起こらなさそう。
エリート用なので背面の機能も邪魔していない。非公式だが悪くない。
パドルが邪魔?
進化点でも挙げた通りパドルは小さくなったのですが、グリップに沿うように伸びているパドルの基本的な形状自体は変わっていないので、手が大きめの男性はやはり邪魔に感じる、またはパドルごと握ってしまう誤爆があるかもしれません。
初代の時には上に取り付ける短いパドルのスペアを用意する事でこの問題に対処していました。今回は私も今の所スペアを用意するには至っていないのですが下のパドルが邪魔だと感じる方にとっては一考の価値ありだと思います。
上の画像は短いパドルを片側に寄せた状態です。この状態ならグリップを持つ指にパドルが干渉しにくくなり、持ちやすさはアップします。
ちなみに初代のパドルを代わりに取り付けてみたところサイズが微妙に合わないせいか、ぐっと押しこまないとボタンが認識しない状態になってしまいました。短いパドル4枚を実現する為にはやはりエリコン2用のスペアを用意する必要があるようです。
パドルのスペアは公式と非公式とあります。公式は高価(充電ドッグも付いてきてしまう)ですが確実、非公式のものは形状など全く同じとは限らない可能性がある事に注意しましょう。
(初代の非公式パドルを購入したら付けた時の隙間のでき方が微妙に異なっていた経験あり)
使いたいゲームは?
ゲームパッドとして非常に高価なエリコンシリーズ2ですが、これを採用してその機能性を活かせるゲームといえば何でしょうか。タイトルの例とその時の設定例を考えてみました。
3Dアクション:デビルメイクライ5
DMC系の3Dアクション(3Dハクスラ)といえばABXYボタンによる攻撃やジャンプと、Rスティックによるカメラの旋回が同じ右手の親指で行わなければならない為全くの同時には出来ない問題があります。が、エリコンのパドルを駆使すればカメラを回しながらの攻撃も可能です。
特にDMC5のダンテさんは攻撃ボタンホールドによる溜めがあるので非常に難しい操作技術を要します。もちろんパドルの操作にも慣れは必要ですが、AC持ちなどの難しい技術を習得しなくともダンテさんを使いこなせる可能性がエリコンのパドルにはあると思います。
ちなみにネロの溜め撃ちはトリガーボタンに配置するならばストロークを中間か浅い設定、EXCEEDは浅い設定がおすすめです。
FPS:APEX LEGENDS
FPSといえばどのゲームでも大抵はRスティックによるエイミングが重要です。これを長いスティックに換えれば先端の可動域が広くなるので狙いの微調整がしやすくなると思います。視点を動かしながらのABXYボタンによるジャンプ・しゃがみ・リロード・武器切り替えなどの操作も背面パドルで簡単に行えるようになるでしょう。
レースゲーム:Forza Horizon 5
レースゲームではパドルをギアチェンジに使う事でより良いプレイ感を得られるでしょう。Lスティックは長いものに換えればハンドリングの微調整もよりし易くなる事が期待できます。
格闘ゲーム:ストリートファイター6
通常の箱コンだとLスティックでは前ダッシュなどの同じ方向2連続がしにくく、十字キーだと回転系のコマンド入力がしにくいという問題がありましたが、丸形の十字キー(Dパッド)でコマンド入力もしやすく前ダッシュ問題も解決させる事ができます。LTRTのストロークも最も浅いものに設定すれば素早いレスポンスで押せるようになるでしょう。
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PvPアクション:フォーオナー
独自の難しい操作体系による剣劇対戦アクション、フォーオナー。右スティックで構えの方向、ABXYボタンでステップ・キャンセル・ガード崩し(投げ)と、これまた右手の親指で両方やらなくちゃあいけない系ですが、背面パドルを使えばこの問題を解決できます。
タートルビーチなど安価なコントローラーにも背面パドルが2つ付いてたりしますが、このゲームは2つでは足りません。
買い替えにはCore Editionがある
エリコン2を使いたおしてヘタってきた場合にお高いので買い替えるのも費用がかかってしまいますが、充電ドッグやパドル、スティックの換えなどが付属しない分いくらか安価なホワイトモデルのコアエディションというものも発売されています。
※現在は赤と青のコアモデルもあります。
背面パドルまで付いてこないのでは全然エリートになれないので初めてでこちらから買うのはおすすめできませんが、エリコン2回目以降であればこちらもありです。
上でも紹介した別売りパドルや充電ドッグの公式セットは本来こちらと一緒にリリースされたものですが、別々に買うとセットのものより結局高くつくので見た目が余程気に入らない限りはセットのものを選びましょう。
まとめ:複雑な操作を要するゲームこそ真価を発揮
というわけで繰り返しになりますがエリコンシリーズ2は当然の事ながら高価です。
ですがより複雑な、より精密な操作を要求されるゲームであればあるほどエリコンの価値は高まると思います。
懸念点もいくつかあるため一部工夫や対策も必要で、手放しで最高とまでは言えない代物ではありますが、コントローラーにおけるワンランク上の操作感を得られるだけのポテンシャルは十分にあるのではないでしょうか。
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